特集

おいしいお菓子でベトナムの人の笑顔をつくる ロッテベトナム

  • 0

  •  

ベトナム 進出 社長ロッテベトナム 内堀 啓一 社長
◆生年月日:19661215日 ◆出身地:東京・目黒

—まず、事業内容を教えてください。

ロッテベトナムはロッテマート、ロッテリア、ロッテセンターハノイなどロッテグループ1つで当社はお菓子の製造、販売をしています。グループでのシナジーを生かしてサッカー教室のテレビ番組のスポンサーもしています。

ロッテは太平洋戦争後、1948年に日本で創業し、チューインガムのビジネスを始めました。その後日本の成長と共に韓国にも様々な分野で投資、韓国5大財閥の1つとなりました。ロッテは、ドイツの文豪ゲーテの名著「若きウェルテルの悩み」に登場するヒロインの名前「シャルロッテ」に由来しています。世界中の若者の心に残る永遠の恋人「シャルロッテ」のように愛される企業を目指しています。「お口の恋人」がキャッチフレーズです。日本菓子市場ではロッテがトップシェアとなっています。

現在、ロッテベトナムは日本人駐在員6名、ベトナム人従業員1500人で運営しております。2006年に日本でもトップシェアのキシリトールガムを導入しました。主な商品は、キシリトールガム、ふーせんの実、バブアップガム、タイロッテから輸入しているコアラのマーチ、トッポです。

—ベトナム進出当時のことについて教えてください。

1986年からドイモイ政策1986年に社会主義の見直しがされ、国営、公営意外の私企業が認められた対外解放政策)が施行され、90年代前半は日系大企業がベトナムに進出しました。その後、消費財メーカーの進出ブームにのって、わたしたちもベトナムに進出しました。1998年から工場が稼働しました。人口の多いベトナムをはじめ、東南アジア諸国は今後有望なマーケットのため、事業拡大に力を入れています。

—主な顧客と、各商品のシェアはどうですか。

ターゲットにしているのはベトナム人で、顧客の99%がベトナム人です。

売り上げの約半分がキシリトールガムです。ある調査データでは、キシリトールガムの売上が毎年伸びでおり、トップシェアまであと一歩のところにいます。

ベトナムで販売しているお菓子の販売活動はどのように行っていますか。

ベトナムでの販売活動の7割は、商品をバイクに積んで、直接お店に伺って売り込む、ダイレクトセールスの手法をとっています。パパママ・ストアをまわって、営業しています。ベトナムの個人商店は、全体で100万店あり、ロッテがカバーしているのはそのうちの30万軒くらいです。

今は、キシリトールガムは虫歯を予防する効果のあるガムで、日本ではNO1シェアを獲得しております。ベトナムでも「虫歯のない社会」をテーマに、販売を拡大しております。

—キシリトールガムの効能を広めるために、どのような啓蒙活動をしていますか。

ベトナムは、日本に比べて虫歯の罹患率が8090%といわれています。「美味しくて、なおかつ歯に良いガムを食べましょう」という考えを推進しています。キシリトールガムを噛むことで、オーラルケア、虫歯予防になるというメリットと、日本で一番売れているガムであるということをお伝えしています。

ガムの基本的なベネフィットというのは「気分リフレッシュ」と「お口さわやか」で、これは世界共通だと思います。

数多くある嗜好品のガムの中でキシリトールを選んでもらうためには、どういうベネフィットがあるかを説明しなければなりません。「虫歯が予防できる」という特徴はなかなか理解してもらえません。チラシなどをつくって、キシリトールガムの効能を地道に紹介していっています。

2015年にベトナム人男性の顧客を獲得するため、キシリトールクールという強いミント味のガムを発売しました。広告では、ベトナムのニャフンさんという有名なタレントを起用して、販売促進を図りました。

ベトナム 進出 投資 社長 日系キシリトールガム5種 左上からフレッシュミント、ブルーベリーミント、ストロベリーミント、クール、ライムミント

—商品の味などの開発は、ベトナム人と日本人で進めていくのですか。

試作品は日本の本社と連携して、日本で作ります。それにベトナム人の味の嗜好を調査の結果を合わせて調整します。日本人の判断だけでは、ベトナム人の口に合うかわかりません。現地の意見を大切にし、ベトナム南部、北部含めて味の調査をしています。北部や南部でもいくつか嗜好の違いがみられるので今後の商品開発に生かして行きたいと思います。

—ベトナムならではの困難はありますか。

ベトナムは法律が不透明であったり、変化していったりするという点で、大変だと感じることがあります。

コミュニケーションの問題もあります。当社のオフィスでは、ベトナム人のマネージャーは英語を話しますが、1000人いるセールス担当のベトナム人は、ベトナム語しか話せません。言語が違う環境で、どうやってコミュニケーションとっていくかを考えることが大切だと感じています。

仕事をする上で、言葉が話せなくても、相手と同じ目線に立ってコミュニケーションをとることが重要です。例えば仕事以外でも、テトパーティーといって旧正月の前に忘年会をすることがあります。ベトナム人スタッフと一緒に歌ったり飲んだりして、コミュニケーションをとるようにしています。

—ベトナムのほうがやりやすいことはありますか。

ベトナムは、平均年齢が28歳で日本と比べて若いので、圧倒的なエネルギーを感じます。みんなが楽しく仕事ができるようにすれば、必ずベトナムの人はついてきてくれると感じます。日本人よりベトナムの人は明るいなと思います。

—営業に同行することはありますか。

時間がある時はベトナム人とスタッフとまわります。ベトナムでの個人商店は1日の仕入れ予算が限られています。さらに、お菓子だけでなくいろいろな日用雑貨や、トイレタリーなども売りに来ているので、いかに早い時間に訪問するかが重要になります。

—ベトナムでの今後の展開について教えてください。

現在は、今はキシリトールをベトナムでNo.1にすることが目標です。

キシリトールガムで安定した売上を作り、将来的には、チョコ、キャンディ、スナック、アイスクリームなど様々なお菓子のカテゴリでNo.1をとっていくつもりです。

お菓子は、単価が安くてみんなを幸せにできるもの。ロッテのいろんなお菓子をベトナムで販売して、みなさんに喜んでもらえる会社にしていくことが、私たちのミッションです。

—そのミッションを達成するためにどんなことをしていきたいと考えていますか。

社内では、「キシリトールNo.1」を工場から営業まで、すべての部署共通のスローガンにしています。キシリトールガムは虫歯を予防するという特徴があります。テレビCM、歯医者とタイアップして啓蒙活動を進めたり、店頭で目立つディスプレーを設置したり、チラシを貼ったりして、商品を認知してもらうことを愚直にやっていきます。

—ベトナムの生活はどう思いますか。

人柄もよく、治安もいいので好きです。ベトナムに58ヶ月いて、ベトナムの成長している部分としていない部分を感じます。携帯やスマートフォンは日本の昔のスピード以上に発展していますけれども、インフラはまだまだと思う部分もあります。若い国なので特に大切にしているのは子供達だと思います。子供に教育を受けさせることを大切にしようという雰囲気を感じますね。

海外ではいずれ働きたいなと思っていたのですが、ベトナムのことは良く知らなかったでしたが、ベトナムで実際に生活、仕事ができて大変貴重な経験になったと思います。ベトナム人は極めて日本人に近いです。気持ちを伝えればそれに返してくれるし、人のやさしさに対して反応してくれます日本よりもっと良いところは、友達や家族をすごく大切にするところ。社員とコミュニケーションをとるため、ベトナム語の歌を練習していて今では5曲くらい歌えるようになりました。

仕事をする上でのモットーは何ですか。

ガンジーの「永遠に生きるかのように学べ、明日死ぬかのように生きろ」という言葉をメールの最後に入れています。毎日全力で仕事も遊びもがんばることです。自分にはこの言葉がぴったりで、いいなと思って使うようになりました。十数年前から、メールに入れていました。そうすると、その言葉を見て、相手が親近感を持ってくれたり聞いてきてくれたりすることがありますね。

—最後に、ベトナムでのビジネスを成功させる秘訣は何だと思いますか。

日本人として、上から目線で接するのではなく、現地の人の生活、視点に入り込むことです。よく日系企業が勘違いしがちなのですが、私たちはここで商売をさせていただいているのであって、してあげているわけではないです。この点を考えてビジネスをすることが大切だと思います。

過去の社長インタビュー特集

ベトナム人に愛される味を日本の技術で再現 エースコックベトナム

日本の配送クオリティを海外へ展開 SG佐川ベトナム、佐川急便ベトナム

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース